お役立ち情報【2007/12/11】
2007年12月11日
(1)文部科学省は、構造改革特区で特例措置として認められている株式会社
設立の大学について、多くの大学で定員を割り赤字となっているなどとして
「全国展開の可能性を検証する段階に至っていない」との報告書を提出した。
全国展開の可否を審議するが、来年度も全国解禁が見送られる可能性が
高い。
(2)埼玉県が2007年度に私立高校の年間授業料の補助金を減額したことに
ついて、64%の保護者が「納得できない」と考えていることが埼玉県私立
学校教職員組合連合の調べで分かった。
(3)経済協力開発機構(OECD)は4日、世界57の国・地域の15歳約40万人を
対象に2006年に実施した学習到達度調査(PISA)の結果を発表した。
日本の高校生は「数学的応用力」が10位(前回6位)、「読解力」は15位(前回
14位)、「科学的応用力」6位(前回2位)と、全科目で前回より順位が後退した。
(4)2006年の学習到達度調査(PISA)でわかった科学への無関心や学習意欲
の低下は深刻で危機感は強い。
生徒の質問調査で「理科は簡単」との回答は13%、「科学に関するテレビ番組
をよく見る」は8%。科学への関心、生活で科学に触れる割合は最低水準だった。
「科学に関連する職業に就きたい」と考える生徒も全体平均の25%に対し、8%
であった。
(5)2006年の生徒の学習到達度調査(PISA)の学校長へのアンケートから、
日本は保護者から学校にかかる期待や圧力が高いことがわかった。
学校に対する保護者の期待についての質問で、「高い学業水準を設定し、これ
に見合った高い学力を付けさせることを期待する圧力を常に多くの保護者から
受けている」と答えた割合は日本は39.2%。「少数の保護者から」も合わせると
9割弱が圧力を受けていると答えた。
(6)慶応義塾が横浜市青葉区に新たな小中一貫校を開設する。教育熱が高い
と言われる神奈川県内で、子供を持つ家庭の関心は高い。
慶応が近くに来れば、これまで小学校受験を意識していなかった家庭もどんな
教育をするのか興味を持ち、私学全体への注目度が高まり『小学校を選んで
入る』ことに対する関心も一気に高まると予想される。
(7)ユニ・チャームは12日、中学受験を控えた小学6年生にマスクを無料配布する
販売促進活動を始める。関東と関西の大手学習塾と提携し、在籍する約4千5
百人に合計10万枚を配る。インフルエンザの流行が始まるなか、来年1月に
初めて発売する子供用の立体マスクの販売環境を整える。
(8)大日本印刷はネット通信教育などを手がけるワオネットと組み、筆跡データを
自動保存できる「デジタルペン」を使った授業支援システムを開発した。
生徒が専用紙に書いた筆跡を無線で教室内の教師のモニター画面にリアル
タイムで送信して表示する。一人ひとりの理解度などを一覧し指導ができる。
(9)経営破綻したNOVAの英会話事業を引き継いだジー・コミュニケーションは、
NOVAが行っていた英語教師の派遣事業を再開する。
来年4月から小学校など公的機関約20カ所への派遣を目指し、3月の入札に
備える。
(10)ベネッセコーポレーションは3日、難関大学専門の進学塾である鉄緑会の
株式の8割を取得し傘下に収めることで同社と合意した。
少子化が進むなか、ベネッセは主力の通信教育「進研ゼミ」の利用者数が
減少傾向にあり、相乗効果を出せる学習塾などのM&Aを加速している。
(11)学習塾・予備校各社が高校生部門の効率化を急いでいる。
市進は、高校生部門の「市進予備校」の校舎を小さくする。「城南予備校」を
展開する城南進学研究社は校舎を再編し、東京・吉祥寺などを閉鎖するほか
家賃などで年9千万円のコスト削減を見込む。
大学全入時代を迎え、塾に通う高3生や浪人生が減っていることに対応する。
(12)2008年4月に開校する県立千葉中学校の入学志願者数が2165名となった
(定員80名)同校は県内屈指の進学校である県立千葉高校に併設し、中高
一貫教育を行う。