相国寺の紅葉
2017年11月28日 文責:平野
今年の秋は例年より寒暖の差が激しいように思われますが、みなさま体調など崩してはおられませんでしょうか。かく言う私はしっかり風邪をひいてしまい、二日も仕事を休んでしまいました。油断大敵なんとやら。みなさまも体調にはくれぐれもお気を付けください。
さて、寒暖の差が激しいということは、紅葉が早く色づくということで、今回は小社から徒歩5分のところにある、相国寺(しょうこくじ)の美しい紅葉をご紹介したいと思います。
(写真はこちら:https://www.tsumugi.ne.jp/photo/yomoyama/171128.html)
相国寺は正式名称を萬年山相国承天禅寺(まんねんざんしょうこくじょうてんぜんじ)といい、当時左大臣であった足利三代将軍義満のたっての願いで創建されました。その時義満公が、禅の師匠である春屋妙葩(しゅんおくみょうは)にこの寺の名称を相談したところ、「現在あなたは左大臣の位にあり、中国ではこれを『相国(しょうこく)』といいます。相国寺とつけてはいかがか。」また「中国の開封(かいふう)に大相国寺(唐・延和元年712)という寺があり、まさに格好の名前ではないか。」と進言したことが由来の一つといわれています。
この二つの寺は平成四年(1992)日中両相国寺友好寺院の締結調印を行い、平成六年(1994)には友好を謳った記念の石碑が両寺院の境内に建立されました。臨済宗相国寺派の大本山であり、あの金閣寺・銀閣寺もこの相国寺の山外塔頭(さんがいたっちゅう)なのだそうです。(「塔頭」とは高僧の死後、弟子が師の墓塔を守ることに由来し、転じて寺院の敷地内にある高僧の住房等の子院などをいう。この場合金閣寺も銀閣寺も相国寺の敷地内(山内)にはないため、このような場合は「山外塔頭」という。)
創建時にはなんと、木造では記録の上で日本史上一番高いといわれる七重塔があったそうで、高さは109mもあったそうです。実は小社の住所にある「下塔之段町」という町名の中にある「塔」というのは、この七重塔を指すとのこと。残念ながらこの塔は落雷により焼失してしまったとのことですが、つくづく京都の地名は奥深いですね。