大文字送り火
2017年08月24日 文責:平野
お盆も過ぎたというのに、まだまだ暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は京都の伝統的なお盆の行事、「五山送り火」についてご紹介したいと思います。
「五山送り火」とは、お盆にあの世から帰って来られたご先祖様の霊を、再びあの世へ送る、京都の夏の風物詩です。(中には「大文字焼き」と言われる方もおられますが、決して「山焼き」などではありません。)
毎年8月16日の午後8時に、まず東山・如意ヶ岳の大文字の「大」の字が点火されます。そして5分おきに、「妙法」「舟形」「左大文字」「鳥居」の順に火が着けられていきます。「妙法」以外の4ヶ所では、前日ぐらいから護摩木の受付があります。1本300円の志納金が必要ですが、もし身体に不調があれば、自分の名前と持病を記した護摩木を火床で焚くと、その病気が治るといわれています。
今年は父の初盆ということもあり、前日の15日に、家から一番近い大文字の護摩木受付所、銀閣寺前で護摩木を書いてきました。受付所のテントの脇には、墨と筆や黒マジックが置いてあり、大勢の方が思い思いに筆を走らせていました。私も護摩木を二本いただき、一本には父の安らかな成仏を、もう一本には月並みですが、家内安全を祈願しました。
さて当日。最近は夕方から夜にかけて、いわゆるゲリラ豪雨が多いため、昨年のようにどしゃ降りで見えないのでは、と心配していましたが、写真のように見事な大の字が浮かび上がりました。
家族揃って送り火を見ながらご先祖様の御霊(みたま)を送ることが出来るのをありがたく思いながら、京都の夏は過ぎていくのでした。
(写真はこちら:https://www.tsumugi.ne.jp/photo/yomoyama/20170824.html)