「ハム」の時代
2016年11月02日 文責:川口
大学時代の友人と,久しぶりに大文字山(如意ヶ岳)に登りました。
日頃の運動不足を痛感していたので,
友人からの突然の誘いには二つ返事で応じました。
さて,その友人。
学生時代は,「体育会」という雰囲気はなかったはずなのですが,
最近では,やれ自転車競技に出始めた,だの
走り始めた,だのと,会うたびに変貌を遂げている,
ちょっと何を目指しているのかよくわからない人です。
今回は,「トレイルランを始めた」とのこと。
アップダウンの激しい山道を走る競技のようです。
ただ,彼は単に移り気な人というわけではなく,
スポーツをする根っこに,「身体の使い方を極めていきたい」
という思いがあるようです。
専門書もかなり読み込んでいるようで,
興味深い話をいろいろと教えてくれました。
聴いていると,自分が陸上や野球をやっていた頃とは
スポーツ理論も随分と変わってきていて,
身体のすべてのパーツを意識的に,
自在に働かせる方法に主眼が置かれているようです。
特に,基本となるのが走り方や歩き方ですが,
それがスポーツに限らず,日常の姿勢や動きにもあてはまり,
腰痛や肩こりの予防などにもつながる,とのこと。
彼の言う歩き方に従い,重心の位置であるとか
身体の後ろ側の筋肉を使うことなどを意識しながら,
ほぼインストラクターと生徒といった関係で,登頂しました。
山頂で噴き出す汗をひたすら拭く傍らで,涼しげな彼曰く,
「これからはハムの時代やねん」。
そのハムとは,ファイターズのことではなく,
「ハムストリングス」のことで,
大腿部の後ろ側にある筋肉の総称。
つまりモモの裏側の筋肉を
意識的にしっかり働かすことができれば,
より自然で無駄のない身体の動きが可能になるそうです。
早速,彼に薦められた本を読んでいます。
人間の身体はそれぞれ数百にものぼる骨と筋肉によって
構成されているということや,
個々のパーツを動かすということへの意識もなかったので,
目から鱗な毎日です。