海賊へのプレゼント
2016年02月22日 文責:野中
寿司チェーンの「すしざんまい」の木村清社長は,ソマリアの海賊に近代的な漁業を指導し,漁船を寄贈,撮れた魚の流通ルートまで構築した,というニュースをテレビで見ました。
1990年代初期,内戦が始まった頃から現れたソマリアの海賊により,アデン湾を航行するタンカーや商船が襲われる事件が200件以上あったそうですが,12年以降は75件、15件、11件と減り、15年にはついにゼロになったそうです。
海賊がいなくなった理由としては,国際的な警備の結果なのだそうですが,木村さんはその海賊たちにまともな仕事を与えて、もう海賊をしないでも生きていける環境をプレゼントしたとのことでした。
木村さんは,ソマリアの隣国ジブチから勲章を受けたそうですが,そこまで他人の立場を考え,危険までおかして,行動に移すなんて,なかなかできないことだと思います。
きっと,漁業を覚えた海賊が,再び同じ過ちを起こすことはないような気がします。