紅筆
2013年12月06日 文責:塩原
紅筆
16年使ってきた紅筆が、さすがにくたびれてきたようで、思い切って
新調することに決めました。
よくある化粧品売り場に買いに行こうかと考えていたところ、近所に紅
筆専門店をみつけました。高価すぎるのではないかと思いましたが、入
り口に比較的安価な紅筆のポスターがあったので、安心して店に入って
みました。
うろうろと見ていると、店員さんが話しかけてくれました。
「何かお探しですか?」
「紅筆を買おうかと思って」
「それならこれがお勧めですよ。動物の毛を使って職人が作っています
から」
といって差し出されたのは、とても高級な品です。
「すごく良いんですけど、私には良すぎてしまって。表にあるポスター
の筆はどれですか?」
「あれはちょっと…やはり、こちら(高級な方)は全然違いますよ。」
これでも安めのものを希望すると、気まずくなりそうな気がして
「ちょっと考えます。」と言って店を出ました。
市場調査をしようと品揃えの多そうなデパートへ行ってみると、動物の
毛で職人さんが作ったという筆が、ほどよい値段で売っています。
質にこだわった紅筆を買ったのは初めてですが、使い心地の良さに驚き
ました。
その機会をくれた紅筆屋さんに感謝しています。