そばの単位
2013年04月30日 文責:川口
そばが好きです。
特にこだわりがあるわけではないですが,
戸隠そばなど,信州そばのお店に行くことが多いです。
さて,そばをざるで注文する際,
一口ぐらいの量に束ねたものが5,6束
ざるに盛られていることがあります。
皆さんは,この束を何と呼ぶかご存知でしょうか。
以前,入ったおそば屋さんでは,おしながきに
「ぼっち盛り」,「5ぼっち」,「7ぼっち」など
耳慣れない語句が使われていたのですが,
この「ぼっち」こそが,そばの束の単位だったのです。
店主によると,「ぼっち」の語源は不明とのことで
また,戸隠そばのみでいう単位のようでもありました。
そのお店では,5ぼっちが並盛りで7ぼっちが大盛り相当。
さらに,11ぼっちに,15ぼっちまでありました。
その15ぼっちは,「孔雀盛り」と呼ばれていて
よりいっそう豪華な感じでした。
ちなみに,今日のような麺の形状のそばを,
湯でこねた「そばがき」などと分けて,本来は,「そば切り」と呼ぶようです。
確かに,「そば切り ○○」などと暖簾に書かれているお店も
目にすることがあります。
ただ,「そば切り」としての歴史は意外と浅く,江戸時代中期以降だそうです。
日本でのそば栽培の起源は5世紀頃らしいので,
千年以上は,実を丸のまま食べる「そば米」や
「そばがき」として食されてきたんだそうです。