目覚めて,尚,混乱
2013年02月26日 文責:川口
初めて小説らしきものを書きあげたので
ノリで応募したのですが,電話で
貴殿の作品が直木賞候補に挙がりました
との連絡を受けました。
ふと時計を見ると夜中の3時半。
本来なら,ここで夢と気付いてよいものですが
その日はかなり混濁していたようで,
(これはマズいことになった…)と
布団の中でひたすら悶々としました。
家族も含め誰にも口外せず執筆していたこと,
登場人物は親族をモデルにした者が多数登場するうえ,
かなりデフォルメして笑いの対象にしてしまっていること。
候補になったことで予想される取材への応対と
職場にかかる迷惑…。
挙げれば,面倒なことがどんどん頭をよぎります。
軽率だったとさえ思いました。
ただ,これ以上考えたところで仕方がないので
まずは起きたら,妻子と職場に報告するところから始めよう。
そう腹をくくって,なんとか眠りに落ちました。
翌朝,記憶を遡ってようやく辿りついたのがこの話です。
夢うつつの状態が長く続いたのは初めてですが,
布団の中で,ひたすらハラハラしている
自分のおめでたさ加減に,少々呆れました。