水曜日のうそ
2011年04月06日 文責:小泉
私は普段、本でも映画でも国内モノを選ぶ傾向にあります。
しかし最近は、久しぶりに母の薦めで『水曜日のうそ』という
外国の小説を読みました。
クリスチャン・グルニエという方の作品で、ある家族における
小さなうそをテーマにした物語です。
年老いた祖父を中心に進行していくのですが、読み進めていく
うちに『あぁ、最近祖母に会っていないなぁ』と自身の境遇に
重ね合わせてしまいました。
私の祖母は最近、施設に入ったばかりです。長年ずっと同じ場所に
住み続けていた祖母にとっては大きな変化です。
色々と思うこともあるでしょう。
小説内には、
「長く穏やかに思い続けることが大事なんだ」
といったフレーズが出てきます。
誰に対しても、瞬間的に想いを寄せたり親切にするのではなく、
同じ気持ちを継続していくことに意味があるのだと思います。
そしてそれはお互いが生きているうちにしておかなければ、
強い後悔が残ってしまう。
淡々とした語り口の中に、そんなメッセージを読み取れるような
気がしました。
今度の連休には、久しぶりに祖母に会いに行けたらなぁと
思っています。