マザーウォーター
2010年11月10日 文責:小泉
先日『マザーウォーター』という映画を観に行きました。
これは京都を舞台にした作品です。作中では、特別大きな出来事が起こる
わけではなく、ただありのままの日常を淡々と丁寧に描いています。
しかし、登場人物たちはどこかクセのあるキャラクターばかり。
それぞれの年月を重ねた上での味わい深さがにじみ出ており、とても
心惹かれてしまうのです。
実際の京都を知らずに、この映画を観た人はすごく住み心地の良い場所
だと感じるだろうなと思いました。
ですが、現在京都に住んでいる身としては、こんなに素敵な生活ばかり
送れるとは限らない!と、少々ツッコミを入れたくなる場面もあります。
私は京都に住み始めて約7年になりますが、未だに「ここは慣れない…」
「受け入れられない…」とマイナス思考になることも多々あります。
京都の人々は内の結束は堅いものの、それだけ外からの人間に対しては
どこか排他的な印象を与えてしまうことがあるのです(京都生まれ京都育ちの
知人もそう自己評価しておりました)。
…そうは言っても『マザーウォーター』の登場人物も外から来た設定です。
あそこまで京都に馴染み、素敵な空気を醸し出すには、まだまだ年数が
かかりそうです。