目標を維持すること
2010年05月17日 文責:巽
小学生の頃、切手を集めていました。
きっかけは親戚の叔父さんが出張先から送ってくれる絵葉書でした。
そこに貼ってある様々な外国の切手を集めるのがとても楽しみで
次に届くのはいつだろうかと心待ちにしていました。
集めた切手はお菓子の空き箱に保管していたのですが、
だんだんコレクションの量が増えてくると、切手帳が欲しくなりました。
近所の文房具屋には、700円と1000円の2種類の切手帳があり、
「いつかこれを買って、コレクションを整理しよう」と心に決めました。
それ以来、いつも頭の中に『切手帳を手にしている自分』をイメージし、
家の手伝いに精を出すようになりました。
少しずつお駄賃を貯めて、やっと700円まで貯めました。
本当は1000円の切手帳が欲しかったのですが
今すぐ欲しいと思った私は、700円のほうでもいいかなと思い始めていました。
そのことを、親に告げると
『自分で貯めたお金だから、700円の切手帳を今買うのも自由だけど、
もう少し頑張って、本当に欲しい1000円のほうを買ったほうが
手に入れたときの嬉しさは大違いやと思うよ。
自分で決めた目標をあとで簡単に下げてしまうのはつまらんよ。』
と言われました。
そして、暫く考えた結果
あと300円貯めて、本当に欲しかった1000円のほうを買うことにしました。
実際手に入れたときは、本当に嬉しくて
日がな一日中、切手張の中に並べられたコレクションを眺めて過ごしていました。
あれから20年ほどが経過しました。
先日、部屋の掃除をしているときに見つけたその切手帳を、
久しぶりに開いてみました。
そこには、きれいに整理されて並べられているコレクションがありました。
最近忘れがちだった、目標に向かって頑張ると言う姿勢を
昔の自分に教えられたような気がします。