欲望という名の電車
2009年07月03日 文責:藤井
「欲望という名の電車」という戯曲を読みました。
テネシー・ウィリアムズによって、1940年代に書かれた作品です。
ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブラントなどが出演した映画も
有名ですので、映画のイメージが強いかもしれません。
主人公の女性ブランチが、いろいろなものを失い、傷ついていく姿
には、やるせなさを感じずにはいられませんでした。
不幸な人生が描かれていると、最後には何らかの救済があるのでは
ないかと期待をしてしまいます。しかし、この作品では最後まで
何の救いもありません。
非常に悲しい物語ですが、何の救いもない結末があるからこそ
名作となり得たのかもしれません。
そんな悲しい物語を読んだ後、もう一つ悲しい出来事がありました。
映画「欲望という名の電車」に出演し、アカデミー助演男優賞も受賞
していた俳優カール・マルデン氏が亡くなったそうです。
映画「欲望という名の電車」を観て、在りし日の彼を偲ぶのも良いかも
しれません。