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都麦出版TOPページ > 「分数はかせ」指導レポート

「分数はかせ」の版が完成しましたので、小学生2年生
(女子)にこのテキストを使って実際に指導してみました。
以下はその指導記録です。指導風景は右をごらん下さい。

2010年1月17日(日)10:00 a.m. 〜11:20a.m.

約80分(途中休憩10分)

公立小に通っている小学2年生の女子

(1)解説

@導入部分については、講師が「理解しよう」の部分を口頭で説明し、内容を理解させます。
  この時は講師が余白に補助図などを書いて説明すると、生徒の理解が高まります。
A次に確認と定着の為、生徒になぞり書きをさせます。このとき講師は1/4などの書き順に注意を払ってください。
  また、低学年の生徒は「等」などの漢字を習っていないのでその筆順を教えることも大切です。

(2)例題

@(1)の指導後は「例題」をさせます。このとき、わからなければ「理解しよう」を見直すことをアドバイスしましょう。
A生徒の答えを確認したあと、しっかり褒めながら丸をつけてください。

(3)基本問題

例題の丸つけが終わったらトライさせてください。これも正解したらしっかり褒めながら丸をつけてください。

(4)かくにん問題

今までの復習として挑戦させてください。数分もあればやりとげ、全問正解することでしょう。

(5)かくにんテスト

これも「かくにん問題」同様、スラスラとやりとげることだと思います。得点を記入し、保護者に報告する資料としましょう。

(6)考えよう

このコーナーは少し難しいため、指導するには少し時間がかかります。
指導時間が足りず、もっと先を急ぐような場合は割愛してもいいでしょう。
指導する場合は次のようにすると良いでしょう。
@まず講師が「例題」を説明します。次に生徒になぞり書きをさせて、確認させます。
A次に「やってみよう!」にトライさせます。
B正解したらしっかり褒めて次に進みます。

今回の指導で実際にかかった時間や生徒がつまづいたところを記録しました。
指導プラン作成時や指導の際の参考にしてください。

ページ 単元 指導時間 ポイント・感想
p.2 @分数とは 1 4分 ことあるごとに、「いくつに分けたうちのいくつ分」という概念を身につけることが大切です。
p.3 A分数とは 2 4分 @がわかればスムーズに進みます。
p.4 B分母と分子 2分 分母、分子という用語を覚えるだけなので早く進みます。
p.5 かくにん問題 1 3分 p.2,p.3の確認です。すぐに終わります。
ここまでの所要時間小計 13分
p.6 C1になる分数 3分 スムーズに進みます。
p.7 D分数と小数 5分 小数についての丁寧な説明が大切です。
小数点を書くときは、「グリグリ」と強く書かせ、点がよく見えるように指導しましょう。
(このとき、生徒は0.9を0.10とするミスがありました。)
p.8 E分数の大きさを比べる 1 5分 不等号についての説明や、「大なり」「小なり」という言葉を使って読む方法の指導が大切です。また、小さい順に左から順にならべる方法もマスター
させて下さい。
p.9 かくにん問題 2 5分 パーフェクトの出来でした。注意点としては、ここでは大問1をする前に、○に入るのは=の場合もあることを説明してください。
(p.8の問題が全て不等号で記入させるようになっています。そのため、ここでは生徒がとまどってしまいます)
p.10 かくにんテスト @ 7分 生徒の点数は90点でした。最後の5/5, 9/10, 0.6 の大小関係を 5/5<0.6<9/10 とミスしました。その原因は5,6,9の数字に惑わされたことです。
終了後に5/5の意味を再確認させました。
p.11 考えよう 6分 2年生は割り算を習っていないこともあり、ここは割愛可
です。この生徒はたまたま割り算を知っていたため
やり遂げることができました。
ここまでの所要時間小計 31分
p.12 @分数のたし算 2分 たし算の原理、原則を教えると、すぐにやり遂げて
しまいました。
p.13 A分数のひき算 2分 同様にスイスイ完了しました。ここは「お父さんが3/4のピザのうち2/4を食べちゃいました。残りはどうなるかな。」などと説明すると、生徒はよく理解してくれます。
p.14 B1から分数をひく 4分 p.6と関連して、1=4/4=5/5 などの意味を理解させる
のがポイントです。
計算は、「理解しよう」右にある「途中式」を書かせる
のがポイントです。
p.15 文章題をやってみよう!@ 6分 低学年生には説明が必要なため、割愛可です。
p.16 かくにん問題 3 6分 大問1と2はあっという間にやり遂げてしまいました。
3は線分図を書かせて考えさせました。低学年には少し
難しいですが、分数の意味、線分図を使って考えさせたり、解く方法を教えるのにはいいチャンスだと思います。
p.17 かくにんテスト A 8分 大問1はたし算とひき算のミックス問題ですが、スムーズにやりとげました。大問2はp.16の類題です。
ここで驚いたことは下の写真のように、生徒が自発的に線分図を書き始め、解いてしまったことです。小学2年生でもやらせればここまで伸びると感動しました。塾での指導ならではの醍醐味です。
ここまでの所要時間小計 28分 
合計所要時間 72分